学童保育は指導員?
放課後児童は支援員?
違いなーし
今日は、指導員と支援員の違いについてイオピーマンなりに簡単にわかりやすくお伝えします。
また、指導員の「指導」に込められた意味についてもご紹介します。
この記事を読むことで、指導員と支援員の違いがわかるようになります。
そして指導の本来の意味も理解することできます。
そうなることで知識が深まります。
そしてそれは、子どもたちとの関わり方が劇的に変化することに繋がります。
まさにこれは子どもと関わる最強の極意となります。
どうぞ最後までお付き合いください。
指導員と支援員の違いは?
学童保育指導員と放課後児童支援員は同じです。
なぜなら、呼び方が違うだけだからです。
はい、それだけでーす☆
1998年に学童保育は法制化され、放課後児童健全育成事業となりました。
学童保育の正式名称は放課後児童健全育成事業です。
通称が学童保育ということです。
そして2015年の新制度の導入により、学童保育指導員は放課後児童支援員となりました。
保母さんが保育士となったように、指導員は支援員と呼ばれるようになったのです。
「放課後児童支援員」というのがが正式名称です。
「指導員」は通称の呼び名…
そもそも学童保育には、国が定めた基準のようなものはありませんでした。
→放課後児童クラブと学童保育の違いは?学童保育の歴史を簡単解説‼
そしてご存知のとおり、学童保育のニーズは高まり、運営やあり方も多様化されてきました。
国に何とかしてもらいたい…
2012年に子ども子育て関連三法が成立し、児童福祉法の一部が改正されました。
基準がほしい…
そして、放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準が2014年5月にできました。
ここに、放課後児童支援員のことが明記されています。
指針がほしい…
放課後児童クラブ運営指針が2015年3月に策定されました。
新制度の準備が整います
そして子ども・子育て支援新制度が2015年4月〜スタートしました。
支援員という言葉がでてきたのは、結構最近のことです。
結論
正式名称ができたけど、みんな使いやすい方の呼び名で呼んでいるから色々な呼び方があるように聞こえる…ということです。
だから、指導員も指導員も同じです。
支援員となった理由
指導員から支援員という名前になったのには理由があります。
それは、親・保護者を支援することも指導員の仕事だからです。
指導員は、学童に通う子どもだけではなく、保護者とも信頼関係を構築することが求められています。
子どもの保育をすることで親の就労を支えます。
そして、一緒に子育てをするパートナーとして、保護者を支援することが私たちの仕事です。
保護者には指導ではなく、「支援」という言葉の方がしっくりきます。
しっくり。。。
保護者を支援することが仕事であることは、運営指針にもしっかりと明記されています。
第3障.4保護者との連携(2)保護者からの相談への対応
放課後児童クラブ運営指針(厚生労働省)
○ 放課後児童支援員等は、育成支援を通じて保護者との信頼関係を築くことに努め
るとともに、子育てのこと等について保護者が相談しやすい雰囲気づくりを心掛け
る。
○ 保護者から相談がある場合には、保護者の気持ちを受け止め、相互の信頼関係を
基本に保護者の自己決定を尊重して対応する。
「支援」というワードは保護者にも子どもにも使える
「指導」の意味
学童保育では、長く「指導員」という言葉が親しまれています。
なぜなら、「指導」本来の意味が魅力的だからです。
指導とは、何かを子どもたちにさせることではありません。
指導とは、導くことです。
子どもたちが自ら
おもしろそう
やってみたい
と思えるように働きかけることです。
それは、子どもたちを「その気にさせる」導きのことです。
指導と言えば
厳しい…
やらされる…
無理やり…
というイメージも潜んでいます。
何だその髪の毛の色は?!
スカートの長さは?!
という風紀指導の恐い先生のイメージもあります。
しかし、本来の指導の意味は違うみたいです。
指導とは
子どもたちが◯◯をやってみたい…という気持ちに導くこと
子どもたちが◯◯ができるように…働きかけて導くこと
導く・働きかける・促すことが指導です。
「させる」・「やらせる」ことではありません。
たとえば、コマ回しの指導をします。
コマの回し方を無理に教えるのではありません。
コマ回しはおもしろそう♪
やってみたーい♡
と子どもが思えるように導くということです。
具体的に言うと
・きれいなコマを用意する
・すごい技を見せる
・小さな成功をほめる
・こまのDVDを見る
など、コマ回しの楽しさを指導員が伝えます。
そして、子どもたちをその気にさせます。
コマ回しはおもしろそう♪
やってみたーい♡
指導員の専門性は、このやる気スイッチを見つけて、さりげなくそのボタンを押す技術のことです。
そこが、腕の見せ所です。
もうひとつ・・・
ケンカのあとに、なかなか謝ることができない子どもを例にあげてみます。
ここでも、子どもたちを導きます。
無理やり謝らせるのではなく、子どもが自ら
あやまろう♪
と思うことができるように指導します。
例えば
あぁ、そういう気持ちになっておこっていたんだね。
それはつらかったねぇ
と共感します。
その子なりの理由をまずは全部聞きます。
そして
どうすればいいかなあ?
何かいい方法はあるかな?
と尋ねます。問いかけます。
仲直りしてみる
自分からあやまってみる…
と子どもが自分の意思で「謝ろう」という気持ちになるように関わることです。
ポイントは子どもたちの気持ちに寄り添うことです。
悪いことしたんだから、とにかく謝りなさい!!
というのは指導ではありません。
なぜなら、そこに子どもの意思が含まれていないからです。
繰り返しになりますが
子どもたちが自分の意思で行動できるように導く働きかけのことを「指導」といいます。
そこには子どもの願いが込められています。
もちろん、例えなので、それですべてがうまくいくケースばかりではありませんが、指導とは本来、そのいうものです。
魅力的♪
カッコいい‼
指導不足
指導不足とは、子どもに「注意しないこと」ではありません。
なぜなら、指導とは言うことを聞かせることではないからです。
子どもを「その気にさせられなかったこと」が原因となります。
- 子どもが言うことを聞かない
- 子どもがわかっていない
- 子どもがやらない
と子どもに原因をおくのではなく
- 子どもが「聞こうと思えるような働きかけ」ができていない。
- 子どもが「理解できるような伝え方」ができていない。
- 子どもが「自らやりたいと思うような導き」ができていない。
と指導員の働きかけ方に問題意識を持つべきです。
- 強く注意しなかった…
- 怒らなかった…
ことが原因ではありません。
指導不足は、導き不足のことです。
そこを改善する努力が私たちに求められています。
子どもたちのやる気や自発性を引き出すことが指導員の仕事となります。
どうやったら、にんじん君やきゅうりちゃんがこのあそびに興味をもってくれるかなあ?やる気スイッチはどこかなあ?
指導の極意はすぐ簡単に身につくものではありません。
毎日、ひとつずつ、少しずつ指導力を向上させることを心がけます。
子どもの声を聴き、気持ちに共感することからはじめていきます。
→学童保育で大切にしたい子どもとの関わり方とは?ポイント6選‼︎
指導ってカッコいい
素敵、魅力的すぎる♪
まとめ
指導員と支援員は同じです。
呼び名が違うだけです。
支援員は、放課後児童支援員という国が定めた正式名称です。
一方、指導員は通称です。
学童保育で大切にされてきた指導という言葉には素敵な意味が込められています。
- 拒否を前提とした関わり方
- 子どもたち自らが心を動かすような関わり方
- 子どもたちが◯◯したいと思えるように関わる
ことが指導とされてきました。
子どもたちに
- 指導員の思いを押し付ける。
- 〇〇やらせる、◯◯させる。
- 恐怖を与える
それは指導ではありません。
子どもたちが
- 拒否できる。
- 自分の意思で決めることができる。
- 自ら考えれるようになる。
それができてこそ、その関わりは指導と呼ばれます。
「放課後児童支援員」という言葉も素敵です。
保護者を支えることも仕事である…と運営指針に明記されていることも画期的です。
保護者支援も大切な仕事
子どもと関わるだけの仕事ではない視点も重要なポイントです。
しかし、私は「指導」の本来の意味を聞いてからは、「指導員」という言葉を使うようにしています。
なぜなら、単純にかっこいいからです。
「子どもたちをその気にさせる導き」に魅了されました。
しっかり子どもを指導できているかな?
自分の思いだけを子どもたちに押しつけていないかな?
私たちの指導は、これからも続きます。
やる気スイッチを探します。
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございます。
じゃーねー