放課後児童クラブの役割って何⁉
わかっているようでわかっていない…
基本って…
大丈夫‼
わかりやすーく
お答えします…
今日は「放課後児童クラブの役割とは⁉」についてイオピーマンなりに簡単にわかりやすくお伝えします。
この記事を読むことで「学童保育の役割」について理解できるようになります。
そうなることで、学童保育における基本的な知識が身につきます。
新人指導員にも…
ベテランの学び直しにも…
最適です。
また、「これから指導員をはじめたい…」という方や「少し興味ある…」という方々にもわかりやすい内容となっていますので、どうぞ最後までお付き合いください。
学童保育と放課後児童クラブ
学童保育所と放課後児童クラブは同じです。
呼び名が違うだけです。
それだけーっ⁉
学童保育所は学童クラブ・留守家庭クラブ・育成室・児童ホーム…など全国各地で呼び名は様々です。
そして、正式名称を「放課後児童クラブ」といいます。
どんなところ?
学童保育の正式名称は、「放課後児童健全育成事業」といいます。
そこは文字通り
- 放課後の…
- 子どもが…
- 健やかに育つ…
- ところ…
です。
そして、
学童保育で子どもたちは思う存分に自分の好きなことをして過ごします。
なぜなら、放課後は子どもたちにとって自由時間だからです。
「放課後」は文字通り…
- 課業から…
- 解き放たれた…
- 後の時間…
という意味があります。
子どもたちは学校から解き放たれた自由時間を学童保育で過ごします。
そして、子どもたちの自由な時間を大切にするところ…それが学童保育、放課後児童クラブの役割とつながってきます。
「学童保育」の呼び名がなじみ深いので、私はその言葉を使っています。
学童保育の役割
学童保育の役割を3つの視点から抑えていきたいと思います。
①保護者の願い
②学童保育の歴史
③放課後児童クラブ運営指針
から、その役割を確かめていきます。
役割①保護者の願い
安心して働きたい
子どもに健やかに育ってもらいたい
学童保育には、このような「保護者の願い」が込められています。
保護者が安心して働くためには、学童保育に子どもを預ける必要があります。
そして子どもたちはそこで、健やかに育つことが絶対条件となります。
保護者からすると就労保障…
子どもからすると育つ権利…
学童保育の役割は、この2つを充実させることです。
この保護者の願いを叶えるために、学童保育は存在しています。
そのために指導員がいます。
そして指導員は「子どもにとって一番いいこと」を軸に保育を展開します。
子どもの最善の利益を考慮…
学童大好き
毎日たのしい
子どもたちが学童保育で幸せに過ごすことで、保護者は安心して働くことができます。
だからこそ指導員は子どもたちが毎日楽しく通える学童保育をつくる必要があります。
- 指導員との安定した関わりの中で、子どもたちが豊かに育つ…
- 子ども主体のあそびと生活を通して、子どもたちが活き活きと活動できる…
子どもの幸せは
保護者の幸せ…
それを支える指導員…
これが学童保育の基本の役割となります。
学童保育は、子どもを真ん中に、保護者と指導員が手を取り合うところである…まずはそこを抑えておきましょう。
子どもが真ん中…
学童保育
役割②学童保育の歴史
次に、学童保育の歴史を振り返りながら、その役割を確かめて行きます。
- つくり運動
- 法制化
- 新制度
ターイムすりっぷ♫
学童保育つくり運動
学童保育の誕生は1950年ほど前にさかのぼります。
働く保護者の願いを元に全国的に「学童保育つくり運動」がおこなわれました。
保護者と指導員が力を合わせて
学童保育を
よりよいものに
していこう‼
という願いを込めて、学童保育を発展させてきた歴史があります。
国や行政から
学童保育をやりなさい…
と言われてきたのではありません。
むしろその逆の動きでした。
必要なものだから自分たちでつくる…という動きです。
昭和…
そしてその思いが実り、学童保育はついに法制化されます。
平成…
学童保育の法制化(1998年)
学童保育は「放課後児童健全育成事業」という名称となり、児童福祉法と社会福祉事業法に位置づけられました。
そして国や自治体が事業の責任を負うことが「児童福祉法」に明記されました。
法律で定められる…
公(おおやけ)の責任…
これにより、保護者たちが「勝手にやっている事業」ではなく、「公(おおやけ)の事業」として一歩前進しました。
学童保育は公的に保障される事業です。
そしてこの頃から、学童保育のニーズは高まる一方となります。
学童保育の多様化
この頃から、学童保育の運営のあり方もどんどん多様化されてきます。
- NPO設立
- 民間委託
- 企業参入
- 指定管理者制度導入
の学童保育が増えてきます。
塾や英語教室の学童保育…
高級マンションでシェフが料理をつくってくれる学童保育…
そして問題も山積みです。
賃金安い…
人不足…
子どもの人数が多くて
パンク状態…
手が回らない
そして、「放課後子どもプラン推進事業(2007年)」が打ち出されます。
放課後子ども教室(文科省)と学童保育(厚労省)を一体的あるいは連携するプランが突如出現します。
なんじゃそれ⁉
・学童保育の拡充って…
・学童保育の基準は⁉
学童保育の役割と指導員の仕事について確かめ合う日々は続きます。
- 指導員との安定した関わりの中で、子どもたちが豊かに育つ…
- 子ども主体のあそびと生活を通して、子どもたちが活き活きと活動できる…
しかし、学童保育の役割と基本は変わることはありません。
そして、いよいよ現在の新制度の導入です。
子ども・子育て新制度(2015年)
子ども・子育て新制度とは「量」と「質」の両面から子育てを社会全体で支える制度です。
国が打ち出した新しい制度…
学童保育の世界もこれにより、大きく変化してきています。
子ども・子育て関連三法の成立(2012年)
学童保育は地域子ども・子育て支援事業の中のひとつに整理されました。
そして「児童福祉法が改正」されます。
- 6年生まで受け入れ
- 国の基準従い市町村が条例で基準を定める(最低基準)
画期的っ
(2014年)設備運営基準
そして「放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準」が公布されます。
名前ながっ‼
これにより学童保育の最低基準できました。質の確保と運営の平準化が図られます。
などが定められました。
各学童保育にひとり以上「放課後児童支援員」を置かなければならない…ことも明記されました。
認定資格研修…
そして新制度に向けた準備は、さらに拍車がかかります。
運営指針(2015年)
保育所保育指針や児童養護施設運営指針をモデルとした「放課後児童クラブ運営指針」が公布されました。
学童保育の羅針盤…
そしてこれまでのガイドラインは廃止となり、新たに学童保育のあり方を指し示す指針が完成されました。
設備運営基準をさらに具体化…
運営指針は、最低基準ではなく、全国的な標準仕様…スタンダードとしての活用が見込まれています。
そしてここに「学童保育の役割」が明かに記されています。
これらの準備段階を経て、新制度がスタートします。
- 児童福祉法改正
- 設備運営基準
- 運営指針
ほっぷ
すてっぷ
じゃんぷ
2015年4月…子ども子育て新制度に伴い、学童保育の世界は大きく変化していきます。
ここでひとまず、「学童保育と放課後子ども教室の役割の違い」にも少しだけふれておきます。
放課後子どもプラン推進事業(2007年)
放課後子ども教室(文科省)と学童保育(厚労省)を一体的あるいは連携するプランが突如出現します。
なんじゃそれ⁉
ということが起こります。
- 子ども教室は、すべての児童を対象にした「体験の場」を与えます。(文化、スポーツ)
- 学童保育は、就労家庭の児童を対象とした「生活を営む場」です。
なので、役割も性質も全然違います。
しかしこの2つの異なる事業を
一体化しようよ
同じ放課後の子どもじゃーん
という考えが生まれ、学童保育の業界に混乱を招きました。
そこで学童保育の特徴と役割を明確にしておく必要性がさらに高まります。
放課後児童クラブガイドライン策定(2007年10月)
放課後の子どもたちの居場所づくりのために、連携は大切ですが一体化はできるものではありません。
役割も性質も違う…
水と油はまざらない…
その後も
放課後子ども総合プラン(2014年)
小1の壁を打破すると共に、すべての子どもの安全な居場所を確保
・放課後児童クラブの受入児童数を5年間で30万人増やす
・小学校1万ヶ所以上を一体型で実施
新・放課後子ども総合プラン(2018年)
・放課後児童クラブの受け皿をさらに2023年度末までに計約30万分を整備(約122万人⇒約152万人)
・新設の児童クラブにおいて学校施設を徹底的に活用
・小学校1万ヶ所以上を一体型で実施
が打ち出されました。
2つの事業(学童保育と子ども教室)の連携は大切です。
しかし、一体化はできません。
学童保育の充実を図りながら、「放課後子ども教室」との連携が図られるようにしていくことが求められています。
なぜなら、学童保育の役割は、学童保育でしか果たせないからです。
しかしここでも…学童保育が
- 指導員との安定した関わりの中で、子どもたちが豊かに育つ…
- 子ども主体のあそびと生活を通して、子どもたちが活き活きと活動できる…
ところであることは変わりません。
学童保育の役割は変わらない…
役割③放課後児童クラブ運営指針
運営指針は学童保育のバイブル本です。
学童保育の望ましいあり方を示す羅針盤の働きもします。
平準化…
スタンダードづくり
その運営指針に「学童保育の役割」が明記されているので抑えておきます。
役割は第一章(総則)の2の項目に記されています。
わかりやすく変換
一部省略
2.放課後児童健全育成事業の役割
(1)児童福祉法に基づき、適切な遊び及び生活の場を与え、子どもの状況や発達段階を踏まえながら、その健全な育成を図る事業である。
(2)児童の権利に関する条約の理念に基づき、子どもの最善の利益を考慮して育成支援する。
(3)学校や地域とつながると共に、保護者と連携して育成支援を行う上で、その家庭の子育てを支援する
役割はこのように3つ記されています。
学童保育は子どもたち一人ひとりが健やかに過ごせるところであり、それは児童福祉法によって守られている。
- 子どもたちの安全だけでなく、健やかな成長を支えるところ
- 法律に基づいている
ここが重要です。
適切なあそびと生活が子どもたちを育てます。
その環境を与えない…ということは法律違反となります。
うひょー…
どこかの誰かの個人的な思いで、学童保育をしているのではありません。
児童福祉法に基づいて、私たち指導員は子どもたちとあそんでいるのです。
子どもの権利条約の理念に基づき、「子どもにとって最もいいこと」を考えて保育をする。
- 子どもの権利を大切に…
- 子どもの最善の利益…
学童保育の役割は、子ども主体の理念に基づいています。
だから、大人の都合で学童保育を運営してはいけない…ということです。
例えば、
- 大規模化した学童保育…
- 安全管理主体の保育…
- あそびの制限やルールの強制…
大人からみて、その運営や子どもへの関わりが必要であっても、「子どもにとってどうなのか?」という視点を持つことが重要です。
- この子にとって、どうなのか?
- 子どもにとって一番いいことが実施されているか?
ということを抑えておく必要があります。
学童保育は子どもの権利を大切にしています。
そのことが、この運営指針の第一章ででしっかりと明記されていることがポイントです。
ちなみに児童福祉法の第一章(第一条)にも「子どもの権利条約の精神にのつとり…」と一番最初に記されています。
学童保育と子どもの権利は縁が深い…
学校や地域、保護者と連携して子どもの成長を支えることで、子育て支援の役割を果たす。
- 子どもを真ん中にして、社会とつながる…
- 子育て支援の役割を担う…
社会とつながること、保護者と協力することが学童保育の役割である…
別の言い方をすると、「子どもと関わることだけが学童保育の役割ではない…」ということです。
地域や社会とつながり、保護者を支えることが指導員の仕事になります。
保護者支援、子育て支援…
指導員は子どもや保護者を支援する人なので、「放課後児童支援員」という名称になったと言われています。
社会とつながる、保護者と協力することは極めて重要であることが運営指針に記されています。
まとめ
学童保育は
- 放課後の…
- 子どもが…
- 健やかに育つ…
- ところ…
です。
そして放課後は子どもたちの自由時間です。
- 課業から…
- 解き放たれた…
- 後の時間…
なので子どもたちの自由な時間を有意義なものにしていくサポートが指導員に求められてきます。
学童保育の役割を3つの視点から深堀してきました。
役割①保護者の願い…
安心して働きたい
子どもに健やかに育ってもらいたい
この2つが学童保育の役割の軸となります。
学童保育には保護者の願いが込められていることがポイントでした。
役割②学童保育の歴史…
- つくり運動
- 法制化
- 新制度
と学童保育は大きく発展を遂げてきました。
そして、よりよい学童保育づくりを通して、保護者も指導員も共に成長してきました。
国が学童保育の責任を負うようになっても、明確な基準や指針が記されたとしても学童保育の役割や意義は変わることはありません。
そのことを学童保育の歴史が教えてくれました。
役割③運営指針
第一章2.放課後児童クラブの役割において
(1)児童福祉法に基づいた育成支援…
(2)子どもの権利条約を大切にした保育…
(3)社会と保護者とつながる子育て支援…
がとても重要です。
子どもを真ん中に、指導員と保護者が共に手を取り合う
学童保育の役割を、3つの視点で確かめてきました。
そして変わらないものがそこにあります。
- 指導員との安定した関わりの中で、子どもたちが豊かに育つ…
- 子ども主体のあそびと生活を通して、子どもたちが活き活きと活動できる…
学童保育はそういうところです。
- 子どもたちの豊かな成長を支えるところ…
- 子どもたちが安心できて安定的な生活をところ…
これが学童保育の役割です。
そしてこれらを一言で表現すると…
「学童保育が果たす役割とは、幸せづくり」
と言えるのではないでしょうか⁉
子どもと保護者と指導員が幸せになるところ…
それが学童保育です。
なるほど、ちょっとわかったような気がする…