子どものケンカどうかかわるの?
何かいい仲裁するポイントとかあるの?
うんうん
あるある
ポイントは3つね
今日は「子どものケンカのかかわり方」についてイオピーマンなりに簡単にわかりやすくお伝えします。
この記事を読むことで、ケンカの仲裁について理解できるようになります。
そうなることで、指導員が子どものケンカに対していい感じでかかわれるようになり、子供同士もいい感じで仲直りできるヒントが得られることにつながります。
「トラブルはおきてもいい」お互いが納得して解決ができたら、それはその子の成長の一歩…という考えが身につくきっかけとなるようなナイスな内容となっていますので、どうぞ最後までお付き合いください。
学童保育とケンカ
学童保育にケンカはつきものです。
毎日誰かがケンカしている状況の学童保育もあるのではないでしょうか?
ぶつかりあい…
くいちがい…
ケンカが起こる原因は様々です。
ケンカが起こらないように環境を整えることも重要です。
しかし、ケンカは0にはなりません。
どうしてもケンカは起こってしまうものです。
にんげんだもの…
そこで発想を転換させます。
「ケンカは貴重な学びの機会」「ケンカで子どもは育つ」と指導員が思うことからはじめていきます。
ファーストステップ
そうすることで、それが子どもに伝わります。
「ケンカは起きても大丈夫」
「いつでも話を聴いてもらえる」
「きっと解決できる」
この安心感が子どもの心を安定させます。
結果、ケンカは少なくなります。
なぜかそういうもの…
指導員に余裕ができれば、いい感じでケンカの仲裁ができるようになります。
ケンカをしても大丈夫、それは子どもにとって貴重な経験…というマインドをまずは指導員が持つことを意識してみましょう。
①事実確認、情報整理
子どものケンカが起きたらまず、事実を確認します。
これが何より重要です。
ここをしっかり抑えておくことでケンカの7割解決はできます。
七割⁉
- 何がきっかけとなったか…
- ケンカによるケガはないのか?
- 関係者は誰と誰か?
- どういう思いを子どもが持っているか…
このあたりをしっかりと丁寧に子どもから聴いて把握します。
すべてのケンカの状況を指導員がみているわけではありません。
だからといって
みてませーん
知りませーん
とはいきません。
なので、情報を集めて整理することが何より重要となってきます。
最優先
最重要
ケンカした本人に聞いたり、周りの子どもに聞いたりしながら、指導員はケンカの事実を把握します。
その時にポイントがあります。
それは「決めつけない」ということです。
決めつけない
指導員がケンカの理由を決めつけたり、子どもの話を聞かずに判断することは避けるべきです。
なぜなら
納得できない…
わかってくれない…
本音を言いたくない…
信頼できない…
と子どもが感じてしまうからです。
- 子どもの話を理解しようとしない…
- 子どもの話をそもそも聞かない…
- 自分(指導員)の意見を押し付ける…
こんなかかわりは指導員としてイケてません。
決めつけたりしているつもりはなくても、子どもがそう感じることもあります。
そこに注意を払うことが必要です。
大切なことは事実の把握です。
いつもそう…
どうせまた…
と決めつけてはいけません。
子どもの話をよく聞いて、状況を整理し現状把握に努めます。
話を聴く…ここに力を注ぎます。
そこで
・子どもが説明しやすい雰囲気づくり
・思いを語ることができるように配慮
このあたりをしっかりと抑えておくことが重要です。
話しやすい環境づくり
その子が落ち着いてケンカについて話すことができるように環境を整えます。
ケンカをしている2人を止めた場合でも2人が興奮していたら、文字通り話になりません。
ひとりづつ順番で話を聞くからね
待っててね
という配慮をしたり、ふたりの興奮がおさまるまで、別々の場所で話をする方法などが効果的です。
詳しくケンカの様子を説明できる子どもがいるときは、その子の手を借りることもあります。
情報収集に力を注ぐ
ここを配慮しておかないと、情報がゴチャゴチャになったり、内容がチンプンカンプンな状況に陥ってしまいます。
ここでひとつポイントを紹介します。
背景は壁
子どもが指導員と対面で話をするとき、壁側を見ることで話に集中できます。
壁っ⁉
子どもと対面で話をする場合に、子どもからすると壁が見える状態にします。
子どもの視線の先は指導員と壁…という状態です。
指導員は壁側に背を向けます。
無地の壁である方が効果は高くなります。
話に集中できる
なぜなら、子どもの視線の先が指導員と壁に制限されることで、子どもからすると注意をそらさずに話に集中できるようになるからです。
つまり子どもが、まわりの状態が気になってしまい、話に集中できないことを防ぐ効果があるということです。
全集中・・・
また、対面で向き合うのが苦手な子どももいます。
その場合、対面ではなく並列になって話をすることも有効です。
指導員と子どもが横並びになった状態で話をします。
対面すると
責められている…
こわい…
と子どもが感じてしまう場合があります。
特に、子どもが
自分に否がある…
正直に言えない…
と感じているときなどは、指導員の目を見たり、面と向かうことを拒みます。
指導員の目的は、事実確認をすることです。
お説教することではありません。
子どもの事実を確認するために、情報をきちんと整理するために指導員は子どもと話をします。
だから、横並びでも、下を向いていても、鼻をほじっていても大丈夫です。
子どもが話をしてくれる環境づくりを大切にします。
それがポイント
子どもが指導員に話をしてくれないと、ケンカの理由や原因はつかめません。
・子どもが説明しやすい雰囲気づくり
・思いを語ることができるように配慮
ここを抑えておくことが重要です。
- 指導員がケンカの理由を決めつけない。
- 話しやすい環境を整える。
ケンカの事実について把握ができればケンカの7割は解決できたも同然です。
②共感する
指導員がケンカの仲裁で大切にすることは「共感」です。
事実の把握ができたら、次に子どもの思いに共感します。
ポイントは「思いに共感」です。
ああ、わかるよわかる
そう思ったんだね
と子どもに心を寄せます。
子どもは指導員に気持ちを理解してもらうことで、ケンカについて
話をしよう
謝ろう
という気持ちが芽生えます。
気持ちに寄り添ってもらえた…
気持ちをわかってもらえた…
と子どもが感じることでケンカは解決に向かいます。
ケンカの理由やその子の思いに指導員が理解を示すことが重要となります。
うんうん
なるほどなるほど
だから、そう感じたんだね
わかるよわかる
全部共感⁉
指導員が「子どもの思いに共感」することは大切であることは理解できます。
しかし、「共感できない」と感じるトラブルもあります。
そこで
何でもかんでも「共感」するだけじゃだめなんじゃない?
という思いにもなります。
そこを詳しく説明します。
- 暴力を振るう
- ひどい言葉を浴びせる
- ケガをさせる
- モノを壊す…
このようなケンカやトラブルもあります。
その場合、指導員が子どもに共感してはいけないように感じます。
そう、それそれ
その子のためにならないんじゃない⁉
注意するべき何じゃなーい?!
それも一理あります。
しかし、大丈夫です。
結論から言うと
- 許せない行動は許さなくて大丈夫
- 共感する部分は「気持ちの部分」
ということです。
共感してOK
行動は許さない
ということです。
この場合は、問題を分けて考えるとOKとなります。
その問題を「気持ち」と「行動」の2つに分けます。
「気持ち」は共感する…「行動」は諭す
というように考えます。例えば
暴力を振るう→暴力を振るってしまうほど、キュウリ君は嫌な気持ちになったんだね。それは辛かったね。(共感)でも暴力はよくないよ。ケガをしてしまうと大変だもんね。(諭す)
ひどい言葉を浴びせる→そんな言葉を言うとタマネギちゃんが悲しむからダメだよ(諭す)でもそれだけキュウリ君も怒っていたんだね。腹が立ってしまったんだね。(共感)
ケガをさせる→ナスビ君を押してケガをさせるのは、許せない。そんなふうにキュウリ君がふざけることで大惨事につながってしまうことがあるから注意しないとダメ(諭す)友だちと面白い話をしてテンションがあがっちゃう気持ちもわかるし、ふざけてしまうのもよくわかるんだけどね(共感)
モノを壊す→ニンジン君のコンパスで遊んで壊してしまうのはダメだよ。借りたものを大切に使うことは覚えておくべき(諭す)まさか壊れると思っていなかった。わざとではないというキュウリ君の気持ちはわかるけどさ(共感)
これがベストアンサーという意味ではありません。
気持ち部分と行動部分を分けて考えるイメージをお伝えしました。
イメージね
子どもがそうせざるを得なかった理由や気持ちの部分には共感が必要です。
子どもがしてしまった正すべき行動については、しっかりと注意し諭します。
ケンカの状況を把握したら、子どもの気持ち部分に理解を示します。
気持ち部分に共感
子どもは指導員から気持ちを共感してもらうことで、安心できます。
すると、ケンカの解決に向けた話し合いをするモードになります。
話し合いモード
このモードになると、ケンカの仲裁のゴールが見えてきます。
それでは最終ポイントです。
ゴールは子どもが決める‼
③子どもが決める
ケンカの仲裁において指導員は双方の意見をよく聞くことが必須となります。
そしてその後、どうしたいかは子どもの意思を尊重します。
「どう解決するか」を子どもが決めます。
ゴール(解決)
指導員はそこを意識して子どもにかかわります。
例えば「謝ってもらいたい」「納得できる理由が知りたい」「気持ちをわかってもらいたい」「それだけじゃ嫌だ」「一緒にあそびたい」「今後ともかかわりたくない」などの子どもの意見や思いにそって話を進めていく感じです。
「どうしたいの?」
と指導員がストレートに聞くとOKです。
ケンカによっては、「ごめんね、いいよ」で解決するときもあれば、そうではない複雑なケースもあります。
学童期のケンカは一筋縄ではいかない場合も多々あります。
幼稚園や保育園では、それでよかった部分も多いけど…
指導員の意見やアドバイスも時に大切です。
しかし、最終的には子どもの意思を尊重する仲裁方法をとることがベストと考えられます。
なぜなら指導員はケンカのジャッジマンではないからです。
良い悪いを決めるのは違う
子どものケンカには子どもの思いが込められています。
ぶつかりあい…
くいちがい…
指導員はその思いについて「良いとか悪い」を判断して伝える人ではありません。
ジャッジマンではない
指導員は子どもたち一人ひとりの思いを大切にします。
「お互いがたのしくいられるように、しんどくならなくてよいように学童保育で生活するためにどうしたらいいのか」を子どもと一緒に考えてその生活をつくりあげていく人が指導員です。
なので
どっちが悪いの?
それはダメ
これがイイ
という解決法は取るべきではありません。
それは返って
お前が言うとおりに謝れば解決?
こんな大人は俺は信用しねえ
と子どもが感じるきっかけとなってしまう恐れがあります。
そこで子どもの思いに沿った解決法を指導員が共に考えることが重要となります。
「謝ってもらいたい」「納得できる理由が知りたい」「気持ちをわかってもらいたい」「それだけじゃ嫌だ」「一緒にあそびたい」「今後ともかかわりたくない」などの子どもの思いに沿って指導員は具体的に丁寧に話をします。
「どうしたいか」について子どもと相談しながら話を進めます。
子どもの決めたことを尊重します。
それができるように指導員はうまくサポートします。
ゴールは子どもが決める
指導員はパスを出す
解決という目的(ゴール)を決定するのは子どもです。
指導員はそのアシスト(パス)をします。
これこそが「指導」であり「支援」である
ポイントは「子どもがゴールを決める」というかかわりを指導員が意識することでした。
これらを踏まえた実践例があるよ⇓
【学童保育】ケンカの仲裁について(指導員のかかわり方の実践例)
↑まとめの後からも読めます。
まとめ
学童保育にケンカはつきものです。
なので
子どもはケンカから多くを学ぶことができる。
成長できるチャンス
と捉えることが、まずは大切です。
そして仲裁するポイントは3つあります。
- 事実を確認
- 共感する
- 自分で決める
を意識して子どものケンカにかかわると、うまく仲裁できることにつながります。
しかし
ケンカはすぐに答えが出て解決できることもあれば、そうでない時もあります。
何日も何週間もケンカを引きずるケースもあります。
あるある…
しかし安心してください。
そこから子どもたちが多くを学び、グーンと成長してきた彼、彼女たちの姿を幾度となく指導員として過去に見てきました。
いろいろあったなー
「お互いがたのしくいられるように、しんどくならなくてよいように学童保育で生活するためにどうしたらいいのか」を子どもと一緒に考えてその生活をつくりあげていく指導員だからできるかかわりもあります。
それが
- 事実を確認
- 共感する
- 自分で決める
です。
これは学童保育指導員だからできるかかわりです。
毎日の子どもの姿をよくみて、共に考え、信頼関係を構築してきた指導員だからできる技とも言えます。
関係づくり
専門性
また具体的なイメージを膨らますことができるように
という記事もアップしています。
これからもできるだけ指導員が余裕を持って、ナイスな感じで子どもとかかわっていける学童保育を一緒に築き上げていきましょう。
それには「環境」が大切
「志」も大切
だから「発信」します
最後までお付き合いいただきまして、ありがとうございます。
じゃーねー